2006年 01月 27日 ( 1 )

同世代

 日頃、別にIT関連企業の躍進振りや、そこが仕掛ける企業買収のやり取りや、それに伴う株取引の動きに興味がない、もしくはその話題について行けない人でも、ライブドアの元社長・堀江貴文氏が逮捕された事について、会話の中で思わず話題に出した人も多いだろう。IT関連企業とは言うが、いったい主に何を手がけている会社か分かりにくかった物の、球団買収やフジテレビ買収、総選挙出馬など話題には事欠かず、タレント並みにマスメディアに登場していた堀江氏の逮捕は、事件の問題性よりも、失墜した「時代の寵児」に対するゴシップ的な要素を感じる。

 そういう私も、今日、40代の同僚とそんな話になった。
彼女は、彼の今回の逮捕について「当然の帰結だ。」と言った。
「金で買えない物はない」と豪語していた堀江氏の発言に、以前から強烈な違和感と怒りに近い感情を抱いている様子だった。
そして、「そういう世代なんじゃない。」と言った。
彼を象徴するキーワード、IT、株、「金で買えない物はない」と豪語する拝金主義的な言動に、生身の人間と接する事の乏しさを感じている様に思えた。

 堀江氏と私は、ほぼ同じ年齢。同世代だ。
現役で東大に入学し、在学中に起業し、「もうココで学ぶ事はない。」と東大を中退し、六本木ヒルズにオフィスを構えるまでに自社を成長させた彼と私なんかでは、あまりに立場が違い過ぎて比較にもならないが、同世代であると言うだけで、多少の興味を持って彼の言動を見てきた。
同僚の言葉を借りれば、私も彼と同じ「そういう世代」の一人だ。
けれども私は、金で何でも買えるなんて思った事はない。
むしろ、バブルがはじけ、就職難に直面した世代の私達は、『驕れる人も久しからず』と言う現実を目の当たりにしたからこそ、その当てに出来なさを知っている様にも思う。

 「そういう世代」と言うけれど、
そういう世代が育ってきた世界はどんなだったろう?と考える。
そういう世代を育てた社会の状況はどうだったのだろう?と。
堀江氏と私、全く違う環境で、全く違う素質を持って生きてきたのだから、コレといった共通点があるとは思えないが、
同時代を生きた同世代と言う事で、その世代に共通する、もしくは象徴する『何か』があるのかないのか、分析してみるのは興味深いと思っている。


                                 つばき  

by bigcamellia814 | 2006-01-27 22:32 | TSUBAKIng Times