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創作の喜びを応援してくれるミシン屋さん

 物が壊れる時は、申し合わせた様に同時にいろんな物が壊れるというが、
 それ、まんざらウソでもないみたい。
 なんだかんだで出費がかさむこの年末に、壊れる!壊れる!次々壊れる!
 デジカメ、パソコン、ハロゲンヒーター、
 そして、私と葵、それぞれのコンピューターミシンが同時に故障!
 大殺界、本厄、0学占いでは最も運気が低迷する0期に当たる今年の私。
 ココまで来ると何かに取り憑かれているとしか思えません。

 
a0038862_2327443.jpg 私は早速、知り合いのミシン屋さんに電話をして、修理をお願いした。
 その方とは、私が神戸に引っ越してきたばかりの頃知り合った。
 商店街を散策していた私は、街頭でミシンの実演販売をしているその男性に声をかけられた。
 「無料でメンテナンスしますよ。」と言われ、
 メーカーが違うにもかかわらず、メンテナンスに来て貰った。
 その時、なぜか音楽の話で盛り上がり、以後、時々メールを交わすメル友になった私達。

 今回、その方にお願いして再び修理に来て頂いたが、
 葵のミシンは直るものの、私のミシンは修理を中止した方が賢明との事。
 私のミシンは、私が高校入学の際に母が購入してくれた物なので、
 既に購入して15年以上になる。
 コンピューターミシンなので、決して安い物ではない。高価な代物だ。
 しかし、それ故、修理しようにも型が古いので部品の在庫がないとの事。
 部品が出てくる可能性は低いし、それを待っていれば時間もかかる。
 それに、修理代もバカにならない。 修理の中止を薦められるのも納得がいった。
 けれど、どこか諦め切れない私。
 「母が高いお金出して買ってくれたんだもの、もうちょっと活躍して欲しいよ!」
 「修理代にそんなにお金をかける気にもならないけど、
 だからって買い換えるなんて無理・・・いつも使う訳じゃないけど、なきゃないで寂しいのよね。」
 そんな思いが過ぎる。

 そんな思いを汲み取ってくれたのかミシン屋さん、
 「しばらく、ミシンをこちらで預からせてくれませんか?時間がかかるかもしれませんが、
 部品を探してみます。その間、ウチの中古のミシンを貸し出しますので・・・。」
 と申し出てくれた。繰り返し言うが、私のミシンは他社のメーカーであるにもかかわらず・・・

 当初、貸し出してくれるミシンのリース代として5000円と言われていたのだが、
 我が家にミシンを届けに来てくれた時に、
 「ただでお貸しします。」と彼。
 ついでに葵のミシンの修理代も、当初言われていた値段の3分の1まで値下げしてくれた。
 なんて事でしょ?まるで慈善事業。儲けなんてないはず・・・
 私は「申し訳ないです。」と何度も何度も頭を下げ、
 彼と彼の会社の支店長のご好意に甘えさせて頂いた。
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 最近、ミシンを使う人口は非常に少なくなったようだ。
 これだけ物が溢れていたら、
 作る手間をかけるより、買った方がましだと思う人の方が多いだろう。
 だから、ミシンもなかなか売れない。
 2~3万円台の安いミシンも出ているが、
 あれは使わなくても3年位で故障し使えなくなる様に出来ているらしい。
 購買の回転を良くする為の企業なりの生き延び方だ。
 しかしミシン屋さん、
 「すごく良いミシンですからね、変なミシンを買うより、直して大事に使う方が良いですよ。」
 と応援してくれた。
 そして、「今時、ミシンを使ってくれるだけでも嬉しいですから・・・」と。

 ミシンは創作する能力を活発にさせ、創作する喜びを与えてくれる道具。
 今、私の部屋にはミシン屋さんがリース代ただで貸してくれたミシンがデーンとしている。
 彼らの親切に心より感謝しながら、早速何か作ってみよう!?

☆という訳で早速、手帳カバーと万年筆入れをおそろいの布で作ってみました。

                                  つばき
 

by bigcamellia814 | 2005-12-28 23:18 | TSUBAKIng Times

扉を開けた瞬間に・・・

 店の扉を開けた瞬間、聞き覚えのある音楽が耳を撫でる。
 その音楽が、私の大好きな音楽なら、
 「あぁ、なんて粋な歓迎の仕方をしてくれるのだろう?」と勝手に感動する。
 お店の人にそんなつもりはない。ただの偶然。
 けれども、私はそれだけで十分幸せな気持ちに満たされる。

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 12月25日。
 クリスマスディナーを予約していた私と葵。
 MOGWAIという名前のその店は、
 メキシコをイメージしたという雰囲気の良い、おしゃれなレストラン。
 今まで3度メキシコを訪れ、あの強烈な色彩に心を奪われた私にとって、
 店内のところどころに生かされた原色は、懐かしさと共に、メキシコを回想させる。
 こじんまりとした店内は、誰にも教えたくない様なセンスの良い空間。
 
 そんなお店の扉を開けた瞬間、私の耳に届いたのは、私の大好きな曲。
 キューバのバンド、sierra maestraの曲だ。
 映画『サルサ!』sierra maestra としてそのまま登場し、
 作品の中で流れるほとんどの曲を担当しているのが、このバンド。
 キューバを旅行した時、彼らのライブを見に行った。
 ボーカルの小柄な黒人男性が歌う高音がすばらしい。
 店内で流れていたアルバムは、私がキューバで購入したそれと同じアルバムだった。

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 キューバ通ならまだしも、それ程一般的に知名度がある訳ではないだろうsierra maestra
 それを知っている私が、その曲が流れているその店の扉を開けるという、その偶然。
 そのタイミング。
 いい夜になる事を確信するに十分な理由でしょ?

 雰囲気の良い空間、おいしい料理、お気に入りの音楽・・・
 私達は、プレゼントを交換し合い、
 日頃は伝えきれていない相手への感謝の気持ちを手紙にのせて渡したのでした。
 素敵な夜になったのはもちろんの事。

                                つばき

by bigcamellia814 | 2005-12-25 23:13 | TSUBAKIng Times

相変わらず・・・

 年の瀬ですね。
クリスマスと浮かれている人々を尻目に、私はお仕事です。
けれどせっかくなので今夜は、葵とクリスマスディナーに行きます。

 パソコンは修理に出しました。当分帰ってこないから、色々書きたい事もあるのにブログ更新できず。残念。壊れる時はいろんな物が壊れるようで、パソコン、ミシン(私のも葵のも。これがコンピューターミシンなので修理代が半端じゃない・・・)ハロゲンヒーター。次は何が壊れるかなぁ?修理代に消えていく、私の寸志。

 今日はネットカフェからでした。またね。

                                つばき

by bigcamellia814 | 2005-12-25 16:57 | お知らせ

不機嫌なパソコン

 最近、非常に不機嫌になる事が多い私のパソコン。
Hotmailにログイン出来ないなぁと思っていたら、ブログにもログイン出来なくなる。
インターネットは見える。他のパソコンからならログイン出来る。
問題は私のPCからHotmail、ブログにログイン出来ないというこの点のみ。
で、にっちもさっちも行かなくなる。
ウィルスバスターは『緊急の注意』と警告を出すが、『すぐに解決』をクリックしても、『保護出来ません。』だって。何?何?何?役に立たないわねぇー。

 11月からこの2ヶ月間で、既に3回。
先日、再セットアップしたばかりだよ。
3回目にもなると、焦らなくなりました。あぁ、ど~にでもして。

 「人が作った物だから、必ずどーにかなるよ。」そう言ってくれる友達。
たぶんね、そのうち解決するでしょう。

 なので、問題が解決するまで、少々ブログはお休みです。
その代わり、みなさんに年賀レターを書きましょう!お楽しみにね。

                          つばき & あおい

by bigcamellia814 | 2005-12-15 20:35 | お知らせ

POPULAR!

 時々、自分で判断する事が急激におっくうになって、あやゆる決定を誰かに委ねてしまいたい気持ちになる事がある。「ついておいで。」と言われたら、その人の後ろをトボトボとついて行きたくなる様な、そんな心境。そういう時の私は、たいていひどく疲れている。
 先日、仕事の帰りにスーパーに立ち寄った。夕飯の材料を物色している時、20代半ばの小奇麗な雰囲気の男性と数秒間目が合った。その時、私の頭をよぎった事。『「これから僕の家で一緒に夕飯食べませんか?」って誘ってくれないかしら?』もしそう誘われた、彼の後をついて行くだろうと確信した、その時の私。あぁ、かなり疲れていたのだ・・・
 しかし、そんなちょっと滑稽でイキナリな出会い方・誘われ方も悪くないなぁと空想する。

a0038862_2124329.jpg 今日、POPULAR!という映画を見に出かけた。POPULAR(ポプラル)とは、スペイン語で「人気者」を意味する。そのタイトルの通り、CUBAの人気者、トップバンドのチャランガ・アバネーラを、アメリカ人のビデオアーティスト・Jennifer Pazが2年間に渡り撮り続けたドキュメンタリーだ。この映画における日本及びアジア地区の配給権は、作家・村上龍が買った。彼が監督した映画『KYOKO』からもうかがい知れる様に、彼がかなりのCUBA通である事は有名だ。チャランガ・アバネーラの日本ツアーをプロデュースした村上の協力もあり、彼らの日本でのステージの様子、映像には収められている。

a0038862_2142446.jpg 私が2003年に初めてCUBAを訪れた時、親しくなった日本人留学生の女性(彼女はダンスを習いに来ていた。)から、チャランガ・アバネーラの名前とその人気については耳にした。しかし、彼らの歌を聴くのも、エンターテイメント性に溢れたパフォーマンスを見るのも、この映画が初めて。
 村上龍はチャランガ・アバネーラについて、『洗練されていながらエネルギーの塊りであるような』と表現しているが、まさにその通り。爆発的な勢いを感じる。『ヒップホップやファンク、ジャズといったアフリカン・アメリカンにルーツを持つ音楽とアフロ・キューバンのソンやルンバを生き生きと溶け合わせた』彼らの音楽は、キューバ国立芸術音楽院や公立音楽院で培われたクラシック音楽の基礎によって支えられ洗練さを感じさせつつも、時代の流れを意識した新しいCUBA音楽を生み出している革命的な存在だ。そして、とにかくセクシー!トランペットを吹きながら腰を回す!歌いながら挑発的に腰を揺らす!彼らの踊りにセックスをイメージするのは私だけではない。キューバ人の女性も、日本人の女性も、熱狂的な声援を送り、そして彼らと共に踊りだす。そのセクシーさたるや、この世の中でCUBANOにのみ許され、CUBANOのみに神が与え給もうたモノではないかと思う程にカッコイイ!

a0038862_2121451.jpg 映画の中、ハバナの旧市街地を歩いているメンバーの一人に、ちょっと太めで冴えないキューバ人女性が「ねぇ、今から私の家に遊びに来ない?」と誘うワンシーンがある。ストリートにたむろする男の子を誘うのとは訳が違う。気づかれれば、すぐに人垣が出来るチャランガ・アバネーラのメンバーにだ。しかし、彼女は少しばかり恥ずかしそうな表情をしながらも、臆する事無く彼を何度も誘う。かと思えば、ある女性から手渡された走り書きの小さなメモ。そこには「あなたにプレゼントしたい物があるから、今週末、私の家に来てくれる?私の家は4Fよ。」だって。天晴れ!CUBANA!イキナリで直接的なこの口説き方!待ってるだけじゃダメなのね!

 キューバを訪れた時、セックスアピールのあまりの激しさに少々食傷気味になった。男も女も!Teenも子どもも!「Hey!Chinita!Bonita!(ちょっと、そこの東洋のかわいこちゃん!って感じかな)」と男からかけられるピロポス(道行く女性に男性がかけるほめ言葉)や、通り過ぎた後に呼び止める「プスプス」と言う音に、いちいち振り向き、その男どもの口説きに付き合っていたら、マレコン通りはまともに歩けやしない。そして女性達の胸とお尻、腰の括れを強調した露出度の高い服。歌って、踊って、口説き口説かれ恋に落ちて!「あぁ、チェ・ゲバラが全国民に早朝5時からのキビ刈りを求めたところで、彼らは国家の繁栄の為のキビ刈りより、マレコンで女の子に愛を囁き踊り狂う事を選ぶだろう!」変にそう確信した私。彼らのアピールは驚く程に直接的だ。遠まわしに物事を運ぶ日本人とは正反対なその感覚。でも私、そういうの嫌いじゃないなぁ。

 ハバナの街の様子が流れる冒頭で、なんだか泣きそうになった。たった10日間だったけれど、私を魅了した国。今度、住んでみたいと思う国。又、必ず訪れる国。

                         つばき

by bigcamellia814 | 2005-12-11 22:24 | cine(映画)

Ja!Ja!Jamaica!!!

a0038862_19234399.jpg  夏頃から虎視眈々と準備を進めてきた。この度、職場の役員の方々から正式に許可を頂いたので、やっと公言!2月にJAMAICAに旅行に行ってきます!15日間という長期休暇の申し出に、「是非行って来て下さい!」と快諾してくれた上司。考えてみれば、日本の普通の会社で、2週間にも及ぶ連続休暇なんて有り得ないか・・・、福祉業界ならなおさら、通常2連休をとる事すらままらない状況で働いているのが現状だ。私の職場も然り。

 私の職場は、地域で暮らす高齢者や障害者にヘルパー派遣を行い、彼らの日常生活を支援するのが主たる業務。世間が盆暮れ正月と騒いでいても、利用者さんの日常生活は切れ目なく続く。だから同僚の多くは有給休暇などとった経験がない。

 『ソーシャルワーカーこそリフレッシュ休暇を!」を自論にしている私は、旅好きという事も相まって、「絶対!有給休暇を使って海外旅行に行こう!」と時期を狙っていた。この職場に勤め始めてやっと1年が過ぎた。「辞めたい!」と思う事はなかったので、「向いていない事もないのかなぁ。」という程度に考えている。それでも、人相手のこの仕事、その上、自立支援法案が可決され、先行きの見えない状況の中で働いると、自分でも気付かぬうちにストレスが溜まっていたりするもの。何より目先の事に追われる毎日で、あれ程、世界を意識しながら暮らしたいと思っていたのに、ずいぶん遠い所にきてしまった様な気持ちになるここ最近。何だか思考する筋力が活発じゃない、スッキリしない。バックパックを背負って1人で旅をしていた時の、フットワークや適応力、好奇心やたくましさ、吸収力が確実に低下している事を体が感じている。ちょっくらココを離れて、どこかに行かなきゃ!

a0038862_19221425.jpg そして選んだ先はJAMAICA!当初、再びCUBAを訪れるつもりでチケットを探していたら、JAMAICA行きのチケットも同じ値段。悩んだ末に、まだ訪れた事のないJAMAICAに行く事にした。小さな小さな島。レゲエの発祥地。久々の一人旅。旅する力量は健在か?ちょっと不安を感じながら、旅に出るまでのこの2ヶ月、旅の準備を楽しもうと思っている。さぁ、今夜はボブ・マーリーの自伝でも読もうかな・・・

                        つばき 

by bigcamellia814 | 2005-12-11 11:00 | viaje(旅)

モーニング ~熟年神戸っ子のハイカラな流儀~

a0038862_17403738.jpg 葵が会社勤めをする様になって3ヶ月弱。私達が大事にしたいと思っていた『一緒に食事する時間』がめっきり減った。新大阪まで通う彼女は7時半前には家を出る。私も早朝の仕事が多いので、彼女と前後して家を出る。だから、朝食を一緒に食べる機会はほとんどない。残業が続くと彼女の帰宅は11時前後で(その働き方たるや一種一級の障害者の働き方ではないですなぁ。)、そういう日は、私は先に食事を済ませる。

 私の仕事は土日祝日関係ないのだが、今日はたまたま昼前からの出勤。葵も休日という事で、久々にお互いゆっくり出来る土曜の朝を迎えた。「ねぇ、モーニング食べに行こうよぉー。」と寝起きの葵に声をかける私。簡単に身支度を済ませ、友達の家族がやっているご近所のCafeへ。
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 長田には、『純喫茶』と呼ばれるに相応しい様相の喫茶店が意外に多い。早朝の喫茶店は、熟年男女でにぎわっている。特に約束を交わした訳ではないのだろうが、暗黙のうちに毎朝の待ち合わせ場所となっている様子。コーヒーを飲みながら、ひとしきり話に花を咲かせる。隣りの席から聞こえてくるオバちゃん達の会話は、これが御多分にもれず韓流スターの話だったりするので、こっそり聞いているとオモシロイ。ちなみに今日のオバちゃんは「パク・ヨンハはど~も嫌いや!」と力説していた。

 私の職場の同僚は、震災以後神戸に引っ越して来たという県外出身者が多いのだが、彼らが神戸に引っ越してきて驚いた事のひとつとして、じいちゃん、ばあちゃんが、早朝から喫茶店に出かけ、コーヒーとパンのモーニングを注文し、喫茶店が日常的な社交場と化している事だったと話してくれた。「年寄りが、朝食にコーヒーとパンを食べるという事がまず驚き!」と話す、私の大学の先輩兼同僚のBさん。彼女や私の様に田舎で育った者にとって、年寄りの朝食は、白米・味噌汁・漬物、この3点に尽きる。
 しかし、コーヒーを傾け、タバコを燻らせながら、ご近所のお友達と話に花を咲かせている熟年者達のその様子は、ハイカラな神戸っ子の流儀の様にすら感じる。そこに下町長田のテイストが加わるので、ハイカラでいて、しかし庶民的。

 一線を退いた熟年者・高齢者にとって、朝起きて出かける場所があるというのは大切な事。誰かに会える、話が出来るという期待と安心感をモーニングは用意してくれている。誰かと話しながら、ゆっくりと朝食をとる時間は幸せな時間だ。

 新参者の私達も、神戸っ子の流儀をまねてモーニング。久々に感じた、ゆっくりとした朝でした。

                            つばき
 

by bigcamellia814 | 2005-12-10 19:18 | 長田そぞろ歩き

出られなーい!!!!!

会社に行こうと急ぎ足。

エレベーターに乗ろうと思ったら、、、、、、


動かなーーーーーい!!!!!!!!!!


近所迷惑もかえりみず、椿に大声で 「エレベーター壊れてるー!」と叫んだら、近所の
おばちゃんも飛び出てきた。

もう不可抗力。

こうなったら喜んで、お味噌汁作って、野菜を蒸して、椿と朝ごはんを食べよう。

朝はバタバタ7時には家を出るので、椿と朝食をとるのは久しぶり。
最近は帰りも遅いので、夕食も一緒に食べられない日が続いていた。
椿と毎日、一緒にごはん食べたいな・・・そう思ってたから多分壊れたんやわ、エレベーター。
なんてな。

しかし私、地震や火事の時、どうするつもりだ?

ちょっと本気で考えなきゃ・・・。




                          あおい

by bigcamellia814 | 2005-12-06 09:42 | 葵歳時記

記憶は弱者にあり~マルセ太郎という芸人

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 真向かいに座る上司の机には、透明なシートの下に『マルセ太郎』という芸人の写真が挟まれている。所狭しと積み重なった書類の間から時々覗くマルセ太郎の顔。彼女はなぜ、他ではなくマルセ太郎の写真を挟んでいるのだろう?いつか尋ねてみようと思いながら、まだ聞けないままでいる。「なぜ、他ではなくマルセ太郎なのか?」、マルセ太郎とはそう興味を抱かせる芸人だ。そして、そのマルセ太郎の写真を飾っている彼女の感性に私は興味を持つ。

 2001年に肝臓ガンのために亡くなったマルセ太郎さんは、1933年、大阪は生野区に生まれた在日韓国人二世。動物模写や漫談、映画の人物模写や批評を織り交ぜた一人舞台「スクリーンのない映画館」など、独自の世界を繰り広げてきたピン芸人だそうだ。文末を伝聞調で締めくくるのは、私が彼の舞台を見た事がないからである。「弱者の視点」「体制への批判」「自身の体験」から芸を生み出す彼の名前は度々耳にする事はあったものの、終ぞ見る機会に恵まれなかった。

 図書館で写真集『芸人 マルセ太郎』を借りてきた。なんだ!なんだ!この顔は!迫りくる彼の表情は、東大寺の金剛力士像を彷彿とさせる彫刻的な顔。表情が既に芸術的だ。哀切・悲哀・哀歌・哀号、「悲しみ」ではなく「哀しみ」を感じさせる表情がそこにはある。

 生前彼がよく言っていた言葉。 『記憶は弱者にあり』 歴史の真実は強者によって簡単に塗り替えられ、強者によって隠蔽される。しかし、最も事実を記憶している側は踏みつける側の強者ではなく、踏みつけられ、痛みを伴う弱者の側だ。彼はこの事を、舞台の上で芸人としてどの様に表現したのか?

 『せめてよき外野席の客でありたい。
 世の中には、弱い人のために犠牲をいとわず、
 勇気をもって闘っている少数の人たちがいる。
 彼らを孤独にさせてはならない。
 外野席から声援を送ろう。』


 弱者の視点を見失う事のないポジションに居よう。そのために、出来るだけ彼らの傍らに居て、彼らの気持ちに耳を傾けよう。そう決断したのは私だ。心ある外野席の客から声援を送られる様な、出来るだけ誠実な仕事と誠実な生き方をしよう。

                            つばき

by bigcamellia814 | 2005-12-04 15:54 | 言霊

万年筆

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 文章を書くという行為において、パソコンが主流になってしまった現代。
昔に比べれば、あきらかに「手書き」をする時間が少なくなった。けれども、そんな私が最もこだわっている文房具は万年筆。

 万年筆の始まりって知っている?
『ニューヨークで保険外交員をしていたルイス・エドソン・ウォーターマンはある大口契約を取り交わす席で、万全を期し新品のペンを用意していた。しかし、サインをするときにこのペンからインクが漏れ、契約書に染みを作ってしまう。大急ぎで新しい契約書を持って戻って来たのだが、すでにライバル会社に契約をとられた後だった。この悔しい経験がウォーターマンに万年筆を開発させたのである。
そして1883年にウォーターマンは、世界で初めて毛細管現象を応用した「万年筆」を誕生させた。 』

 私が持っている万年筆は現在4本。写真右から、『ウォーターマン クルトゥールのアンバー』。上記で紹介したルイス・エドソン・ウォーターマンがこの会社の創業者である。クルトゥールは価格2500円。何万・何十万とする万年筆に比べれば価格は非常に安いが、そのおかげか気負わず使える一本。私が日常最もよく使う万年筆だ。

 次はフランス『Recife』の万年筆。この青と赤のマーブル模様に一目惚れ。価格も5000円以下だった様に記憶している。20代前半に、現在は「プロメナ神戸」になっているビルの中の店舗で購入。

 真ん中の鼈甲柄の万年筆は『セーラー』の万年筆。高校の入学祝として叔母からもらった一本であり、私が初めて手にした万年筆だ。この万年筆を手にした時、大人の仲間入りをする事を認められた様な気がした。
 この万年筆、既に廃盤になった商品だとか。先日、三宮のナガサワ文具店で無料で行われた万年筆クリニックにこの万年筆を持って行った時、セーラーのペン職人である川口さん(その世界ではかなり有名な職人さんの様です。)から「これは廃盤になった商品だからね、大事に使ってくださいね。」と声をかけられた。川口さんは、白衣を着、ルーペでペン先を覗きながら、ペン先を調整していく。彼の親指と人差し指は、数々のペンを調整してきた事を物語るように、インクで黒くなり指先に染込んでいた。その会場に来られていたお客さんのほとんどが、私より年配の男性達であったが、若い頃はアイビールックのVANを着こなしていただろうと想像させる様な、おしゃれで品のあるおじさま達ばかりであった。
 この万年筆、ここ10年程使っていなかったのだが、この日をきっかけに再び使う様になった。握り具合が最もしっくりくる一本だ。

 赤と白のセルロイドの万年筆は『プラチナのキンギョ』。10年越しで欲しかったこの万年筆。今年の夏、自分への誕生日プレゼントとして購入。

 最後の一本は万年筆ではないが、ドイツのメーカー・『モンテベルデ・インティマのスカイブルー』。これを見ると、私、傾向として、セルロイドやマーブル模様のボディに魅力を感じるみたいだ。

 たかが文房具に、何万も何十万もかけるのはバカらしいと思う人もいるだろう。けれど、万年使えるから万年筆。大事に使い、時々メンテナンスをしてあげれば、長い間使える。インクが切れたらボディごと捨てなければいけない入れ替えのきかない100円ペンを、一生涯買い続けるより、カートリッジを入れ替えればずっと使える万年筆の方がエコだと感じている。

 文字は、多くの場合、自分以外の他者に向けて書く。その人の指先から生まれ出る文字には、その時々の、その人の思いや感情が流れていると思うから、書くという行為は、丁寧に扱われる時間だと思っている。万年筆で丁寧に文字を連ねていく時間は、私にとって神聖な気持ちすら感じる時間だ。一文字一文字を丁寧に書きたいと思えてくる。綺麗な字を書きたいという欲求が沸いてくる。その過程は、相手を思いながら文章を書く時間でもある。

 書くという日常的な行為を、ちょっぴり特別な時間にしてくれる魔法が万年筆にはある。

                               つばき 

 

 

by bigcamellia814 | 2005-12-03 15:51 | my favorite