さすがだ!探偵!ナイトスクープ

 朝日放送の長寿番組・『探偵!ナイトスクープ』は、やっぱりイイ番組だなぁと思った出来事があった。とりわけ、11月25日に放送された、『ネパールの国歌はニセモノ?』(探偵/長原 成樹)は良かった。

 つくば市の男子大学生(22)からの依頼は、小学5年生の時、ネパール文化交流会でネパール人から、ネパール国歌を直接教わり、それ以来、“ネパール国歌が歌えること”を特技にしていると言う。しかし、ネパール料理店に行った時に、ネパール人の前で国歌を歌ったところ、「ネパール国歌ではない。ネパール語の要素が一つもない」と言われてしまった。この10年、ネパール国歌と信じてきた曲は、いったい何なのか。調べて欲しいというものだった。

 やはりその歌はネパール国歌ではないとわかった男子大学生は、長原探偵と共に、東南アジアの料理店を回り、「この歌を知らないか?」と尋ね歩く。そして、マレーシア料理店で働いていたインドネシア人の従業員が、その歌を知っていると言う。その歌は、インドネシアのHalo Halo Bandungという曲で、インドネシア独立戦争の時、オランダに攻め込まれ退却を余儀なくされ、Bandungに火を放って退却した時のことを唄った歌だった。

 男子大学生と長原探偵が、「この歌を知らないか?」「この歌は、あなたの国の国歌ではないか?」とレストランの従業員に尋ねると、「違う」と答える彼ら。「では、あなたの国の国歌を唄ってみてくれますか?」と探偵がお願いすると、「さぁ~、なんだったかなぁ~」とか「忘れたなぁ~」とか、しばらくたって「あぁ、あぁ、思い出した!」と答える人たちばかりで面白かった。

 この6月、大阪には「君が代」起立条例が可決した。
府立学校の教職員に、入学式等での君が代斉唱時の起立を義務づけた条例である。この条例に対し反対の姿勢を示すと、「日本人なら、君が代唄うのは当たり前や。嫌なら、日本出て行けっ!」という言葉を、何度浴びせさせられたことだろう。「日の丸を常時掲揚しなければならない」「君が代を歌わなければならない」、そういうふうに、あるひとつの方向に強制することに反対だという思いが上手く伝わっていないことは、私たちの課題でもあった。しかし、「嫌なら、日本出て行けっ!」と言う罵声は、何度も言われ、聞き慣れたとは言え、毎回どっと疲れが出る。ここは、「日本国籍」を持ち、「君が代」を歌わなければ生きていけない国なのかと。

 ある人たちは、国歌である「君が代」を歌うこと、歌えることは当然だと言う。「歌いたくない」なんて言えば、攻撃が待っているのが今の大阪の状況だ。しかし、世界を見てみれば、「さぁ~、なんだったかなぁ~」とか「忘れたなぁ~」と言う程度に、その人にとって国歌の存在自体が薄い人たちもいる。それでも、批難されたり攻撃されたり、処分されたり、職を奪われたりしない場所もある。

 あなたや私が「当たり前」だと思っていることと、
違う世界や、違う捉え方があることを、スルッと教えてくれた、この日の探偵!ナイトスクープ。

 もちろん、製作者側がそんなことを意図していたとは思いません。
でも、「さすがだなぁ~、探偵!ナイトスクープ」と、私は感心しきりだったのだ。

 誰かの小さな、やりたい、かなえたい、助けてほしいに寄り添う探偵!ナイトスクープ。変わった人、おかしな人を見つけてきては、その人たちを愛しく映し出す探偵!ナイトスクープ。やっぱりイイ番組だよね。

by bigcamellia814 | 2011-12-10 13:45 | TSUBAKIng Times

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