私は立たない 坐っています ~鄙(ひな)ぶりの唄/茨木のり子~ 

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鄙(ひな)ぶりの唄
茨木のり子 

それぞれの土から
陽炎のようにふっと匂い立った旋律がある
愛されてひとびとに
永くうたいつがれてきた民謡がある

なぜ国歌など
ものものしくうたう必要がありましょう
おおかたは侵略の血でよごれ
腹黒の過去を隠しもちながら
口を拭って 起立して
直立不動で
うたわなければならないのか
聞かなければならないのか

私は立たない 坐っています

(後半省略)

※鄙(ひな)ぶり
1 田舎めいていること。また、そのもの。
2 上代の歌謡の一。地方の歌が宮廷に取り入れられ、大歌になったもので、その歌詞から 名づけられたものらしい。
3 狂歌のこと。

戦争を知らない私たちは、彼女の詩を、今あらためて、読んでみてもいいんじゃないだろうか。

        つばき

by bigcamellia814 | 2011-08-25 17:19 | TSUBAKIng Times

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