紅緒

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 友人が女の子を産んだ。
名前を「紅緒」とつけたそうだ。

 その響きを聞き、急に蘇ってきた記憶。

 田舎に生まれた私は、幼稚園の頃から、毎日、片道3キロの道のりを、小学生達と一緒に集団登校することになっていた。しかし、記憶を遡ってみても、幼稚園時代、小学生のお姉ちゃんやお兄ちゃん達と一緒に登校していた記憶がほとんどない。記憶がないのも当然で、私は、ほぼ毎日集合時間に遅刻をし、1人で幼稚園まで行っていたのだ。

 遅刻の原因は、朝7時半から放送される、あるアニメを見たかったからだ。
そのアニメは、「はいからさんが通る」
原作は大和和紀。舞台は大正時代。
袴姿にブーツを履いた主人公の女の子の名前は、花村紅緒という。

 私はなぜかこのアニメが大好きで、
田舎故に、7時半には家を出ないと集合時間にも、幼稚園の始業時間にも間に合わないのに、これを見たいがために、わざとグズグズし、しょっちゅう遅刻をしていたのだ。

 もともとご飯を食べるのも非常に遅かったし、「はいからさんが通る」が始まると箸も止まる。母親は、お茶碗のご飯をおにぎりかお茶漬けにし、無理矢理食べさせて幼稚園に行かせようとするが、結局毎日遅刻。

 その習慣は小学2年生あたりまで続いた。
今、比較的時間に正確な大人になれたことに自分でも驚いている。

 「はいからさんが通る」を見終わって、遅刻して1人幼稚園に向かう道中、アニメのシーンを思い出しひとり笑い。「花村紅緒、大好きぃー!かっこいい-!」と心の中で叫んでいたので、満足感はあっても、遅刻に対する反省はほとんどなし。紅緒の袴姿にブーツという装いにもずいぶんあこがれたなぁ。

 2010年、この時代に生まれた紅緒さんも、私が憧れた花村紅緒のようなたくましい女性に成長するだろうか?母親が母親だから、十分期待できそうね。

 紅緒さん、ようこそこの世界へ。

by bigcamellia814 | 2010-09-16 12:59 | TSUBAKIng Times

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