実は誰かの励みになっているのかもしれない

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 ご近所の公園でちょっとしたお祭りをやっており、16時から中川家の漫才が見られるというので、それだけ見に出かけて来た。電車好きの礼二がやる電車の車掌のモノマネ、結構スキなの。

 3月31日、職場を去る日、1人の学生が私を訪ねて事務所に来てくれた。お別れのあいさつをしに来てくれたのだ。

 その学生は、潰瘍性大腸炎という難病を抱えている。潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患。特徴的な症状は、下血を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛。いつ腹痛が起り、トイレに行きたくなるかわからないから、その学生は、かなり通学時間に余裕をもって家を出、通学路のどこにトイレがあるかをチェックしていた。精神的なストレスが腹痛を招きやすいとも言われ、「トイレに行けない」と思うと、その緊張から腹痛をもよおすこともあると話してくれた。

 大学入学当初、何度か相談にのった。その時の表情は不安いっぱいの表情だったが、しばらくして会った時のその学生の表情はイキイキとしていた。

 なにやら、落研に入部したとのこと。落語だけでなく、コンビを組んで漫才やコントもやるそうだ。「今、すっごく充実しています。めちゃめちゃ楽しいです!体調もいいんですよ。」と嬉しそうに近況を話してくれた後、「実は、将来お笑い芸人になりたいんです。」とこっそり教えてくれた。プレッシャーやストレスが腹痛の要因となりやすい病気を抱えながら、人前に出る芸人になりたいというその学生。私はその学生のチャレンジにワクワクした。

 お別れのあいさつをしに来てくれたその日、私はその学生に中川家の礼二の話をした。

 昨年11月の朝日新聞に、礼二が過敏性腸症候群であることをカムアウトしていた。非常にお腹が弱いこと、本番中にウンコをもらしたことなど、よく笑いのネタにしていたが、実は過敏性腸症候群だったのだ。主として大腸の運動および分泌機能の異常で起こる病気の総称をこう呼ぶらしい。

 「中川家の礼二もね、過敏性腸症候群で、急にお腹が痛くなったり、常に下痢気味だったり、君と同じような症状を抱えながら芸人やってるんだよ。」と伝えると、「ホントですかぁ!?」と急に声が大きくなった。その学生が、中川家を尊敬する芸人としてあげるかどうかは知らないが、けれども礼二の存在はその学生の励みになったはずだ。

 礼二が過敏性腸症候群なら、その兄はパニック障害だった。それを克服、もしくはその状況と共存をしながら大勢を前にしてステージに立つ仕事を続けている。

 彼らが知らないところで、知らない誰かが、励まされているのかもしれないなぁと思う。あの学生のようにね。

                 つばき

by bigcamellia814 | 2010-05-16 01:46 | TSUBAKIng Times

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